お父さん、お母さん。 あなた方の一人息子である私、は、突然わけのわからない場所にいて、そして突然暗殺の任務などを任されちゃったりしてます。 お願いです、無理とか言わずに助けてください。 でないと俺・・・・・ トリップ オア リターンズ 「い゙やああああ!死ぬ!!マジで死ぬ──!!」 スクアーロやベルに、俺は知らない建物に連れてこられた。 そこまではまだ3人一緒だったからよかったんだ、しかしいざ中にはいると、「ここからは別行動な」といって2人はどこかへ行ってしまった。 1人残された俺はここに突っ立ってても仕方ない、と建物の奥へと進んでいき、 突然曲がり角から現れた黒服の男に銃を乱射されているわけだ。 ていうか、あれだけ乱射しているのにまだ一発もあたっていないことは奇跡なのだろうか? とにかく俺は怖くて怖くて仕方ないのだ。 「いたぞ!こっちだ!」 逃げている先から、また新手の男・・・しかも今度は3人だ。 お、おまえらー!よってたかって一般人をいじめて何が楽しいというのだー! 前にいる男たちも銃を取り出すのが見えて、俺はとっさに叫んだ 「ぶぶぶぶ・・・分身の術!!!」 そのあとは怖くて目を瞑ってしまったが、目をあけたときにはさっきの銃を乱射していた男たちは倒れていて、俺の分身がふっと消えたのだった。 「・・・・分身が俺より強い・・・」 「ゔお゙おい、言った通り本物の忍者だろぉ?」 「しし、分身かっこいー」 が呆然と立ちつくしている後ろの曲がり角から、スクアーロとベル、それにディーノが顔を覗かせていた。 「ほ・・ほんとにいたんだな。忍者って」 信じられない、というような顔でをみつめるディーノに、スクアーロが得意げに言った。 「これからあいつを一流の暗殺部隊に鍛え上げてやるぜぇ」 「違うよスクアーロ、は王子の玩具になるんだよ。」 「いや、うちのファミリーにいれるっていうのもあるぜ」 3人別々の意見に火花をとばし、いつのまにかの取り合いになっていた。 大声で言い争いをしてしまったため、に気付かれた。 「あ、スクアーロ!ベル!」 「「あ・・・」」 しまった、と二人は顔を見合わせ、あくまで偶然通りかかったかのようにに接した。 「よ、よぉ、。そっちは片付いたかぁ?」 「片付いたか?じゃねーんだよ。こちとら怖すぎてちびるかと思ったっつの」 半泣きしながらスクアーロをぼかぼか殴る。 そして、そんなパンチきかねぇよ、とを挑発するスクアーロ。 すると本気で怒ったのかがスクアーロを鋭い目つきで睨みつけた。 最初は笑っていたスクアーロだったが、次第に顔が強張り、後ろにいたベルたちに「逃げろー!」と叫びながら凄いスピードで走っていった。 いきなりのことには首を傾げ、自分の後ろを見遣る。 そこには数個の火の玉...があったと思ったら前方へと飛んでいった。 「いやあああ!?あちぃ──!!」 その中の一つが自分の頭をかすめ、危うく髪の毛をすべて失うところだった。 もしやこれも自分が?とおもいつつ、は3人にとんでいった火の玉の行方を見遣る。 「ゔお゙おい!もっと速く走れぇーーー!!」 追いつかれる!と前方を走っているディーノやベルに叫ぶ。 二人は一番近くの角へ曲がり、そのまま真っ直ぐ走っていこうとしたスクアーロの腕を引っ張り自分たちのほうへ引き寄せた。 「流石に火の玉だって曲がってはこれないだろ」 安堵の溜息をつき、焦りからうまれた額の汗を拭うディーノ。 しかし、ベルやスクアーロの表情をみて、嫌な予感を感じ後ろを振り返ってみれば、真っ直ぐ飛んでいったと思っていた火の玉がピタリと角の前で停止し、進む角度を変えたのだ。 「・・・ホーミングつきかよ」 大きな城のような建物の中に、3人の悲鳴が響き渡った。 end |