〜」


○月×日。


ベルはいつにもましてにベッタリだ。






僕の我が儘王子様







「ベル、重い」


ベルに後ろから抱きつかれたは眉を潜めて言った。


しかしベルはそんなにお構いなしに自分で歩くことをやめに引きずられている。


「ベル、重いってば」


「いいんだよ、だって俺王子だもん。」


そう言ってベルはさらにに密着する。


は諦めたのか面倒になったのか、もうベルになにも言わない。


ー」


何も言わなくなったにベルが話しかける。


しかしはベルを無視して冷蔵庫からスクアーロの酒をとりだしコップについで飲みほすと、


減った分を水で薄めて冷蔵庫に戻した。


「あーあ、見ちゃった」


にしし、っとベルが笑ってに言うと、


は人差し指を唇に当てて しーっと黙っているようにベルに合図した。


「黙っててあげるからちゅーして」


ベルのだした条件に、躊躇することなく


はベルの望みどおりにしてやった。



「・・・なにしてんだぁ?お前ら」


そこへ、いつからいたのかスクアーロが部屋の入り口に立っていた。


「見てわかんねー?ちゅーしてんの」


「それはわかってんぞぉ。問題はなんでお前らがしてるかってことだぁ」


「いいじゃん。先輩だってこの前ボスと「その先を言うんじゃねぇぇ!!」


何か邪なことでもあるのか、スクアーロはベルの口元を押さえ


ベルが言おうとしていたその先を強制的に終了させた。


「ところで


ベルがもう何も言わないと察したのか、スクアーロは俺に話しを振ってきた。


俺は、まさか と思いつつ返事をする。


「何?」


「お前さっき何してたぁ?」


意地の悪そうな笑みを浮かべ、スクアーロが俺に歩み寄ってくる。


俺はそれにあわせながら下がっていくが、途中で壁にぶつかってしまった。


「最近薄いと思ったらお前の仕業だったのかぁ!」


案の定、スクアーロはさっきのの行動を見ていたようで、


そっぽを向いて冷や汗をたらすの顎をつかんで怒鳴った。


「ちょっと、俺のいじめんのやめてくんない?」


すると、ナイフを片手に持ったベルが


スクアーロに向かってその一本を投げつけた。


「いい度胸じゃねぇか・・・」


それをすれすれでかわしたスクアーロは剣を構えるとベルに突っ込んだ。


はそのすきに部屋からでて急いで自分の部屋に戻っていった。


(・・・俺って愛されてるなぁ)



その後部屋の壁を壊した二人がボスのお仕置き(をすぎたお仕置き)をうけたのは言うまでもない。